学校生活や日常生活の中で、セクシュアル・マイノリティが性の多様性についての正確な情報を得ることは、まだまだ容易なことではありません。
仮にインターネット等を通じて情報を得ることができたとしても、以下のような多くの問題にぶつかるかもしれません。
・セクシュアル・マイノリティであることを受け入れたくない
・将来、どんなふうに生きていったらよいのかわからない
・はたして自分はセクシュアル・マイノリティなのか
・学校でからかわれたり、いじめられたりしている
・自分の望んだ性で学校生活を送りたい
・友人や恋人と出会うにはどうしたらよいのか
・家族にカミングアウトしたいけど、関係を壊したくない
・ほかのセクシュアル・マイノリティはどんなふうに生活しているのか
・HIV/エイズをはじめとする性感染症を予防するにはどうしたらよいのか
ここにあげた相談はほんの一例ですが、これまでの日本各地の電話相談の実績から考えて、こうした悩みを相談したいというニーズは東海地域においても決して低いとは言えません。そして、このような悩みは、周囲と自分の性のあり方に違いを見出すことが多く、また学校という同質性を強いられやすい学校において集団生活を送っている若者に、より深刻になりやすいといえるでしょう。また、セクシュアル・マイノリティかもしれないという悩みを打ち明けられ、またカミングアウトされた家族や友人、教員にとっても、どこに相談し、情報を得たらよいのかわからないというのが現状ではないでしょうか。
特定非営利活動法人 PROUD LIFE では、2012年5月よりセクシュアル・マイノリティ当事者、その家族や友人、教員らが困ったときに相談できるホットラインを開設し、研修を受けたスタッフが相談に対応してきました。隔週月曜で始まったホットラインも2013年5月より毎週月曜の実施となり、また2013年12月よりフリーダイヤルに移行したことで相談件数も増大し、平均して週3件の相談が寄せられています。また、これまでの相談件数も200件を超えています(2014年6月末時点)。相談主訴別では、「セクシュアリティに関する相談」(1位)、「パートナーシップに関する相談」(2位)、「コミュニティや社会に関する相談」(3位)となっており、レインボー・ホットラインがセクシュアル・マイノリティについての必要な情報と資源を届け、セクシュアル・マイノリティの生活の質の向上に寄与していることを示していると思います。
このように着実に歩みを進めてきたホットラインですが、運営資金面においては公的な助成金に頼ってきました。しかしながら、助成による運営はそのときどきの状況に左右されやすく、公的な助成とは別に安定した財源確保が必要となってきました。そこで、この度「レインボー・ホットライン支援基金」を設立し、電話相談スタッフに自己負担を強いることを極力避け、レインボー・ホットラインの安定した運営を目指すことにいたしました。
セクシュアル・マイノリティについてのホットラインは、東京や大阪等では90年代より実施されるなど既に長い歴史を持っていますが、東海地域では PROUD LIFE が初めて取り組んでいる事業です。ぜひとも、ホットラインの意義をご理解いただき、支援基金への賛同をよろしくお願いします。
基金振込先
● 郵便振替
記号・番号 00820-5-108257 PROUD LIFE
● ゆうちょ銀行以外の金融機関からの振込
店番089 当座 口座番号 0108257
※郵便振替の場合は、通信欄に「レインボーホットライン基金」とお書き下さい。