国民健康保険証の性別表記に関して名古屋市に要望書を提出

PROUD LIFEは、4月23日、国民健康保険証の性別表記について、名古屋市に要望をおこないました!!

性別欄のない運転免許証と違い、健康保険証には、性別欄が表面に記載されています。

保険診療では、診療報酬の点数に男女でことなる項目があるため、性別の明記が必要になります。

そこで、昨年、島根県の松江市在住のMTFのUさんが、性別表記を見た目の性別にあわせるよう市に要望した結果、性別欄を「※」にして、備考欄に「戸籍上の性別は○○」と記すことができ、厚生労働省も認めました。

これによって、札幌市など他の都市でも性別表記を改善するところが生まれています。

しかし、名古屋市では実施されていないため、名古屋市でも同様の対応をとるよう要望書を提出しました。

名古屋市の国保証の場合、備考欄といっても内側に隠れる形式でははいため、工夫が必要になってきますが、そのこともあわせて要望してきました。

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要望書を提出したのはPROUD LIFE代表理事の安間優希と事務局員の濱野良平の2名。

対応してくれたのは、名古屋市健康福祉局の保険年金課の係長さんと主事さん

主事さんによれば、国の通知があってから、名古屋市でも話題にはしたようですが、
保険証のデザイン上のこともあり、まだ周知していなかったようです。

ぜひとも名古屋市でも性別表記を工夫できるんだよ、ということをはっきり周知してほしいですね。

要望書の内容は、下記の通りです。

平成25年4月23日

名古屋市長 河村たかし様

特定非営利活動法人PROUD LIFE

代表理事 安間優希

名古屋市国民健康保険証等の性別表記に関する要望書

 平成24年9月、厚生労働省は、島根県松江市からの問い合わせに対して、心と身体の性が一致しない性同一性障害の人の国民健康保険証について、市町村の判断によって被保険者証における性別の表記方法を工夫しても差し支えないとの判断を示しました。これを受け、札幌市でも、同年11月より国民健康保険証等の表面に戸籍上の性別の記載を希望しない方に対して、裏面の備考欄に戸籍上の性別を記載した国民健康保険証等の交付を開始しています。

性同一性障害については、性別適合手術等の一定の要件を満たせば、戸籍の性別を変更できる「性同一性障害特例法」が施行されていますが、様々な理由により要件を満たせず、性別変更ができない当事者が多数います。性別変更できないまま、戸籍上の性別とは異なる性別として生活されている方のなかには、戸籍上の性別と外見が食い違うことによって不審がられることに苦痛を受けたり、食い違う理由を聞かれるたびに説明しなければならないことに疲労を感じている人も少なくありません。

つきましては、名古屋市の国民健康保険被保険者証等の性別の表記を柔軟に行なえるよう、下記の事項について要望します。

1、国民健康保険被保険者証について、性同一性障害等の理由により性別欄の表記を望まない方に対して、性別欄には、「※」印等を記載し、備考欄等に「戸籍上の性別は男(女)」と記載すること。

2、国民健康保険被保険者証の様式を変更することにより、折りたたんだ場合に備考欄等が内側になるよう改善すること。

3、「限度額適用認定証」「特定疾病療養受療証」「資格証明書」等についても、同様の対応を行なうこと。

以上