3/17 実践講座「つながろう~セクシュアルマイノリティの相談・支援の現場から」 報告

つながれっとNAGOYAの委託を受けPROUD LIFEが3/17(日)に実施した実践講座のご報告です。

第1回目のシンポジウムにおいて提示されたテーマ”セクシュアル・マイノリティが生きづらい社会に対し、どのようにしていくべきか”について、具体的な実践講座を行いました。

 

東京より、長年セクシュアル・マイノリティの支援に携わっておられる共生ネット代表・原ミナ汰さんをお迎えして、セクシュアル・マイノリティについて理解・支援するための考え方を、概論及び個別具体論で解説いただきました。

 

冒頭にPROUD LIFE代表理事 安間優希からご挨拶と今回の連続講座についての意義説明がありました。

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まず、『性の多様性を理解するDVD』の視聴。

性を理解する概念として、”身体の性別”、”性自認”、”性表現”、”性指向”、”戸籍上の性別”が挙げられます。

これらの組み合わせで非常に多様な性のありようが存在すること、しかしながら、現状 社会においてはある特定の性のありようしか認められていないため、それに属しないセクシュアリティを持つ人々は非常に生きづらい思いを抱えざるを得ないことを図で明確に知ることができました。

 

DVD視聴の後、原さんの講座。

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まずは国際的な動きを主に人権・パートナーシップ制度やパスポートにおける性別がX表記のある国、Xジェンダーの由来、また、国内での、セクシュアル・マイノリティへの支援状況を、行政面・法制度面から解説いただきました。

また、相談現場からの声として、電話相談の実績をご紹介いただきました。セクシュアル・マイノリティ当事者から寄せられる相談にはどのような傾向があるか、どのような特有の課題があるか、また支援する側としてどのような対応が必要であるかを解説いただきました。

特に、セクシュアリティという、非常にプライベートかつ個別性の高い相談を受けることになるため、一見本来の相談であるのか、そうでないのか分かりにくい相談であっても、その実、非常に切迫した事例であるケースもある、という指摘がありました。これは、時には想像の外にあるかのようにさえ思える可能性すら視野に入れながら支援に臨む姿勢が不可欠であることを示しています。

講座の終盤では、原さんが参加者一人一人に「この相談の場合、どうして〇〇だと思いますか?」 「何か、質問はありますか?」と直接語りかけ、参加者の方も積極的に答えていました。

(補足資料として、2011年3月の東日本大震災を受け共生ネットが作成した、緊急災害対策時における性的マイノリティ住民への配慮に関する支援マニュアルが配布されました)

 

休憩をはさみ、グループワークを行いました。

 

3つのチームに分かれ、それぞれ異なる当事者からの相談を担当。当事者にどのようなことを聞いてみたいか、この当事者の強みやニーズは何であるか、当事者の支援に必要な社会資源はどのようなものが考えられるか、ポストイットに書き込んでお互いに話し合いました。

最後に、グループ毎に発表いただきました。

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最初、難しい!との声も上がりましたが、結果的にどのチームも非常にたくさんの意見が出て、お互いの意見を交換し合い、時間をオーバーしてしまうほど白熱したワークとなりました。

 

公開シンポジウムを受けての実践講座ということで、より具体的な支援に興味のある方々にお集まりいただきました。とてもみなさん意識が高く、非常に密度の濃い内容を共有することができました。

 

原ミナ汰さん、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。